仙北平野地域の土地改良事業

基幹水利施設に関する事業

本地域では昭和44年度から国営仙北平野土地改良事業をはじめとする国営・県営事業により、地区内用排水系統の再編成を図ると共に基幹用排水施設の整備が行われました。(→事業の詳細

事業前は耕地面積に対して流域面積が狭小であると共に基幹施設が老朽化し、かんがい用水は常時不足状態でした。さらに水路は用排水兼用がほとんどのため、地区の大半が湿田状態であり、農業近代化の阻害要因になっていました。

本事業に併せて各地区でほ場整備が行われ、地域の農業経営の近代化と営農の合理化が図られました。

現在は、国営造成施設管理体制整備促進事業等によって基幹水利施設の整備・強化を図り、仙北平野用水管理センターを中心に安定的な用水供給と良好な排水条件の維持を行っています。


小水力発電事業

六郷東根地区小水力発電事業

六郷東根小水力発電所は、秋田県南部、仙北平野南東部に位置する仙北郡美郷町にあり、一級河川雄物川水系丸子川を水源とする農地約597haに農業用水を供給している六郷東根幹線用水路の中流部に設置されています。

土地改良区の維持管理費軽減と受益者である農家の負担軽減を図り、地域農業の振興と農村の活性化を促進するため、平成27年度に県営事業で小水力発電施設を整備しました。

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仙平美郷本堂地区小水力発電事業

仙平美郷本堂地区小水力発電所は、当土地改良区全体の必要水量の約80%を取水している玉川頭首工から約20㎞南、支用14号(パイプライン用水路)の中流部に位置しています。水車の形式は縦軸インラインプロペラ水車で、その水車を支用14号に新設されたバイパス管に設置し、水路の有効落差により発電しています。発電に利用した水は再び本管に戻し、下流の用水供給に影響を与えない構造となっています。年間の発電量は288,141キロワットアワーを予定しており、これは一般家庭が1年間に消費する電気量の約90世帯分に相当します。

発電した電力は電力会社に売電し、その売電収入により土地改良区の維持管理費軽減と、受益者の負担軽減を目指し、令和3年7月より発電を開始しています。


農地整備に関する事業

県営ほ場整備事業

今ある農地を広く使いやすい形にすると共に、野菜等の作付けができるように排水整備、用水路・農道の整備を一体的に行うことで作業効率の向上や多品目の作付けを可能にし、次世代に伝える農地を整備する事業です。

実施中の地区では、法人化による大規模な集積やJA等との連携による園芸メガ団地の設置など、ほ場整備を契機に先進的な農業への試みが多数行われています。


中仙中央地区園芸メガ団地のUAV(ドローン)空撮


農業基盤整備促進事業/農地耕作条件改善事業(定額助成)

畦畔除去等による区画拡大や暗渠排水等の農地整備を地域の実情に応じて農業者の自力施工も活用しながら行い、担い手への農地集積・集約化や高付加価値化等を推進します。

 →事業要望について